🦝 OSINT 2026-05-13 · 約 12 分

OSINT を使った
ブランド調査の入り口

Wayback Machine、 サブドメイン検索、 SSL 証明書透明性ログ ── 本来はセキュリティ専門家やジャーナリストが使う OSINT (公開情報調査) を、 自社のブランド健康診断に活かす方法を解説します。

1. OSINT とは何か

OSINT (Open Source Intelligence、 オープンソース・インテリジェンス) は、 公開されている情報のみを集約・分析して有用な知見を引き出す手法。 ハッキングや非公開情報の入手は含まれません。

主な情報源:

  • 検索エンジン: Google / Yahoo! / Bing
  • SNS: X / LinkedIn / Facebook
  • WHOIS / DNS / SSL 透明性ログ: ドメイン情報
  • アーカイブ: Wayback Machine
  • 公開データベース: 公的機関 / 法人登記 / 特許検索
  • ニュース / プレスリリース: メディア掲載歴

本来は セキュリティ業界 / 報道機関 / 法執行機関 が使うものですが、 ビジネスの自社調査 (ブランド健康診断) にも応用できます。

2. ビジネスシーンでの OSINT 活用 5 ケース

A. 自社の過去スナップショット確認

リニューアル前のサイト / 過去のキャンペーン内容を Wayback Machine で確認。 法的トラブル時の証拠保全にも。

B. サブドメインの棚卸し

知らないうちに開いていた dev / stg / 旧キャンペーンサブドメインを発見。 セキュリティ穴の発見に直結。

C. 競合 / 買収候補の事業実態調査

競合のサブドメイン構成、 過去のサービス展開、 SSL 証明書の発行履歴から 事業の規模 / 方向性を推測。

D. ブランドのなりすまし発見

ブランド名に類似したドメイン (タイポスクワット) を crt.sh で検索。 フィッシングサイトの存在を早期発見。

E. 過去のサーバー設定変更履歴

SecurityTrails で 過去の DNS / NS / IP 変更履歴を確認。 セキュリティインシデント時の原因究明に使える。

3. Wayback Machine の使い方

Wayback Machine は、 Internet Archive が運営する Web ページの履歴アーカイブ。 1996 年から世界中の Web ページを定期的に保存しており、 過去のスナップショットが見られます。

基本的な使い方:

  1. web.archive.org にアクセス
  2. 調べたい URL を入力 (例: example.com)
  3. カレンダー UI で 取得済みスナップショットの日付が表示
  4. 日付をクリックして当時のページを閲覧

活用シーン:

  • サイトリニューアル前の証拠保全: 「あの時こう書いてた」と振り返る
  • 競合の戦略変遷: 過去 3 年でメッセージがどう変わったか
  • 法的トラブル時の証拠: 「当時のサイト内容」が裁判で必要な時
  • 取材 / リサーチ: ジャーナリスト・研究者の定番ツール

4. crt.sh によるサブドメイン発見

crt.sh は、 SSL 証明書の 透明性ログ (Certificate Transparency) を検索できるサイト。 発行された SSL 証明書は すべて公開ログに記録 される仕組みになっており、 ここからサブドメインを発見できます。

使い方:

  1. crt.sh にアクセス
  2. 「Identity」欄にドメインを入力 (例: %.example.com)
  3. 過去に発行されたすべての SSL 証明書がリスト表示
  4. 「Common Name」「Matching Identities」欄から サブドメイン一覧を取得

💡 これで分かること: 自社が把握していない古い dev.example.comstaging.example.com 等。 セキュリティの穴になっている場合があるので、 使っていないなら削除推奨。

5. SecurityTrails の活用

SecurityTrails は、 ドメインの DNS 履歴 / WHOIS 履歴 / サブドメイン を網羅的に提供する API サービス。 無料枠でも数十リクエスト / 日できるので、 ライト調査には十分。

主な機能:

  • DNS 履歴: A / MX / NS の過去変更履歴
  • WHOIS 履歴: 登録者情報の変遷
  • サブドメイン一覧: crt.sh より広範な情報源を統合
  • 関連ドメイン: 同じ運営者と思われる他ドメイン

本ツール (Chrome 拡張) では、 SecurityTrails API キーを入力欄に設定すると 診断レポートに自動統合されます。 無料 API キーは公式サイトで取得可能。

7. まとめ

  • OSINT は 公開情報のみ 扱う合法的な調査手法
  • 自社の ブランド健康診断 / セキュリティ確認 に応用できる
  • Wayback Machine で過去スナップショット、 crt.sh でサブドメイン、 SecurityTrails で DNS 履歴
  • 本ツール (Chrome 拡張) はこれらの OSINT 機能を 1 クリックで統合実行
  • 個人情報保護法・倫理に配慮した利用が前提

OSINT 調査、 1 クリックで

Wayback / crt.sh / SecurityTrails を Chrome 拡張で統合。 自社の OSINT を即時取得。